出来事
ハゲチビに耳を近づけてみたら、すごーく小さい音で、キーキーみたいに鳴いていた。今までこんなことあったっけ? 普段こんなにネズミに顔近づけないから知らなかっただけ?
これについて考える前に、先に自分の聴力を確認しておいた。筆者が聴こえる高い周波数の限界は、g200kg氏の聴力テストで15.5~16kHzだった。それも音量を最大にしないと上の方は聴こえなかったので、年齢のわりには低い方だと思う。使用したイヤホンはSONYのMDR-255で、これはカタログスペックだと5Hz~25kHzまで対応しているため、イヤホン側が原因で聴こえないということはないはず。
それでラットの鳴き声って、よく言われてるものだと、ネガティブでない類のものは超音波の高さだから人間には聴こえなくて、ストレスを感じているときの鳴き声は人間にも聴こえる、みたいな話があった気がする。これは真実だっけ?
ちょっと検索したら、国内の以下の博士論文でラットの超音波発声 (USV: Ultrasonic vocalization) に関する言及があった。そこから更に引用元を辿るのは一旦省略。
一方の音声は22 kHz USVと呼ばれ、不快情動下で発声される。音響特徴としては18から32 kHzの周波数帯域に位置し(Sales & Pye, 1974)、 1コールの長さが300から3400 msと長く(Sales, 1972)、その構造は平坦であり、1から5 kHz程度の周波数変調しかしない(Sales & Pye, 1974)。
22 kHz USV発声は捕食リスクが存在するとき(Blanchard et al., 1991)や、電気ショック( De Vry et al., 1993)などの嫌悪的刺激、大きな音(Kaltwasser, 1990)や空気の噴射(Knapp & Pohorecky, 1995)、十分に人馴れしていない状況でのハンドリング(Brudzynski & Ociepa, 1992)などのストレスや驚愕反応をもたらす刺激によって誘起される。
(中略)
超音波のなかでも特に高い周波数をもち、短い連続したコールはその周波数帯域から 50 kHz USVと呼ばれる。音響特徴としては主に35から70 kHzの周波数に位置し(Wintink & Brudzynski, 2001)、 1 コールの長さが3から65 msと非常に短く(Sales, 1972)、 さらにその1 コールが多くのバリエーションをもち、3 から 30 kHz 近くに及ぶ周波数変調を示す(Wright et al, 2010)。
この音声は主に快情動文脈において発声されることから、快音声あるいは「原始的な笑い声」であると考えられている(Blanchard et al., 1993; Brudzynski & Pniak, 2002; Panksepp & Burgdorf, 2003)。たとえば50 kHz USV は他個体への接近やあるいはとっくみあい遊び(rough-and-tumble play)において発声される。実験者が手を用いてこの遊びの形態を模し、ラットを「くすぐった」際にも全く同様の発声がみられる(Panksepp & Burgdorf, 2003)。
この論文によると、ラットのUSVには18~32kHzの「22kHz USV」と、35~70kHzの「50kHz USV」の2種類があり、前者はストレスや不快感を感じているときに出され、後者は快適な状況で出されるらしい。
って、さっき自分でも書いといてなんだけど、ここで言及されてるのは超音波の話であって、人間に聴こえるラットの鳴き声の話ではないな。それに低い方の22kHzですら筆者には聴こえるはずがないので、ラットのUSVに着目している情報をあたっても、ここでは違うような気がする。
そういうわけで、例によって自力じゃ検索ワードがわからないので、GPT-5.2に「超音波以外の」話をしてる論文を探させてみたら、以下の論文が見つかった。
When rats receive noxious footshocks, they emit two types of sounds. One type, called ‘squeaks’, can be heard by humans because they are broadband signals spanning across our audible and ultrasonic range. These squeaks are emitted at very short latency (<50 ms), their loudness reflects the intensity of the shock, and continue to be emitted in bouts for as long as the footshocks continue, i.e. for about 1 s when a 1 s footshock is delivered21,22. The other called 22 kHz ultrasonic vocalizations (USV), are beyond human hearing, are narrowband signals with a main frequency typically around 22 kHz, and are not emitted during the footshocks, but typically a few second after the shocks together with freezing23,24.
ラットは苦痛を受けると、人間にも聞こえる鳴き声「squeaks」と、前述の22kHz USVとの2種類の鳴き声を出す、という言及がある。「squeaks」は苦痛が大きいほど大きくなり、痛い限りはずっと出し続け、ラットが非常に苦痛を感じている時にのみ発せられる。一方の22kHz USVは苦痛から数秒後に出されて、「squeaks」よりも幅広く色々な不快な状況で発せられる、という違いがあるらしい。
この論文の本題は、ラットが苦痛を感じているときに出す「squeaks」他の個体に聴かせると、同じ苦痛を経験したことのある他のラットも恐怖反応を示す、という話みたいだからここだけ掻い摘むのも違うかもだけど。とにかく、人間に聴こえるラットの鳴き声は苦痛や不快感を伝えるためのもの、ということになる。
あらら、他にもGPT-5.2が探してきた論文、どれもラットの尻尾やら膝やらにショックを与えて、その時の鳴き声を分析してるものばかりだった。ラットの「audible」な泣き声って、そういう話題でしか扱われてないのか? キーワードとしては「audible」とか「pain squeak」とかで探したらしいんだけど。
どのみち、「squeaks」が人間に聴こえるラットの鳴き声の全てを含むかどうかは不明なので、もう少し調べてみないとなんとも言えないな。
とりあえず、ここまでのまとめ。
- ラットは、苦痛を感じているときに人間にも聴こえる鳴き声「squeaks」を出す。
- ラットは、ストレスや不快感を感じているときに超音波の22kHz USVを出す。
- ラットは、快適な状況で超音波の50kHz USVを出す。
もっとも自分は、あんまりおもしろくない話が好きなので、「そもそも人間の耳に聴こえるラットの鳴き声は全部不快のたぐいです」みたいな身も蓋もない結論でもべつにいい。
実際、うちで聴くようなネズミの鳴き声って、毛づくろいの時の「キュッ」「ギュッ……」とか、散歩から回収するために身体を掴んだときの「キュー💦」とか、ケンカした時の「ヂュギギ」みたいなのしか無いし。不快寄りの感情ばかりではなかろうか。
毛づくろいの「キュッ」は、最初は気持ちいいのかな?と思ってたけど、実際に飼い主自身が指で受けてみたら、ズモモモモ……のときに歯先が当たってけっこう痛かったんだよね。だから気持ちいいのかもしれないけど、多かれ少なかれ痛くもあるんじゃないかなとは思う。
おやつ
生の小松菜と、大豆の水煮をあげた。大豆の方、常温に戻すの忘れてたから、ちょっと冷たかったかも。
給餌
白黒チビが独居してた頃にケージの内装として使ってた、プラスチックの小さめのフタつき箱が目に入ったので、それにペレットを入れてケージ下段に置いてみた。フタはパチッと留まるタイプなので、開けっぱなしにしてある。他のプラスチック箱だとあんまり寄り付かなかったりしたけど、これはどうだろ?