ねぢゅログ

ドブネズミ (ファンシーラット) 飼育ブログ

こうこく

ラットの里親になりに行くために飼い主の家に行ったら、3つのケージで20匹くらいのラットが世話されていた。成体は数匹で、残りは全て幼体だった。飼い主は、これから長く家を空けなければならないこととラットが増えすぎていることとで、ずいぶん困っているように見えた。

自分はメスを3匹貰うつもりで訪れたが、母親を1匹持っていってほしいと言われた。寝耳に水だったが、飼い主はすごく困っているようだったし、用意しておいたケージ (三晃商会のイージーホーム80ハイ) は大きめなのでまあいいかと思って、母親1匹と子メス3匹を貰うことにした。もともと、あくまで同年代かつ同性の個体を3匹迎えるつもりだったのでそうした。

母親といっても母親の立場のネズミは3匹いて、子供たちがそれぞれ誰の子供であるか、正確にいつ頃生まれたのかは不明だった。この母親のアグーチも元々は別の人から貰った個体だそうで、こちらも年齢ははっきりせず、1歳くらいとのことだった。

子メスの内訳は、2匹は母親と同じ虫かごにいたやつで、残り1匹は別のケージにいたやつ。母親と同じ虫かごにいたうちの1匹は、アグーチの単色。もう1匹もアグーチの単色っぽいけど、飼い主曰くストレスで背中がハゲて薄毛になっている。残りの1匹は、たぶんハスキー? 白とグレーの色をしていて、他2匹より一回り小さく見える。

しかしお迎えのために金網のキャリー (三晃商会のライトキャリー) を持って行ったら、ワイヤーピッチ2×4cmだと子ラットは頭が通ってしまい、普通に出てきてしまって飼い主と二人で慌てた。自分が子ラットの大きさを把握していなかったせいだ。このぶんだと家のケージからも出てくる仕方ないので、自分の手土産が入っていた紙袋を貰ってネズミを入れて、紙袋ごとライトキャリーに入れて運ぶことにした。紙袋の中には、家から持ってきたきゅうりの小皿と、飼い主から貰った昆虫ゼリーとネズミ4匹。気が動転して、匂いつきの床材を少し貰おうと思ってたのに忘れた。

気温が30度くらいありそうな蒸し暑い夜の街を徒歩で帰ったが、最初はガタガタしていたキャリーのカバーの中が、途中で静かになった気がして不安だった。家についてカバーを外したら、親ネズミがしれっと紙袋から出てケージの中にいて、こっちの息が止まりそうだった。酸欠になると思って袋の口をしっかり閉じなかったせいだ。恐る恐る他の子供がいるか確認したら、紙袋の中にちゃんといた。きゅうりはかじられて少し減っていた。

帰宅して早々、親ラットだけケージに移して、チビどもの紙袋に床材を二掴み投入して、それぞれペレット (日本ペットフードのハムスターフード) を数粒ずつ与えて、近所の100均が閉まる前にダッシュでバーベキュー用の大きい金網をあるだけ買ってきた。バーベキュー用の金網をケージの外側に固定して、下半分の3面は抜けられないように補強できたが、正面と上半分は金網が足りないのと給水ボトルなどのケージ外側に固定するモノが多くて補強できなかった。

ただ様子を見てると、正面から抜けようとする子がなぜかいないことと、上半分は高いところから落ちるのを (まだ) 恐れているのか身を乗り出しても外に出ることはなかったこととで、3時間見ていたが抜けられはしなかった。でも、やっぱり衣装ケースを買ってくるべきだったなと後悔した。とりあえず手元の段ボール箱を全て解体してガムテープで繋げて、即席のペットサークルを作った。この高さなら、子供ならたぶん出られないはず。それをケージの周りに立てておいた。

あらかじめ買っておいたバナナチップスを見せてみたが、ネズミたちは緊張しているのか無視された。ただ、昆虫ゼリーはすぐにキレイに無くなった。この昆虫ゼリーはラードみたいに真っ白で平たくて、ネスカフェのカフェオレポーションくらいの大きさのやつ。一般的な昆虫ゼリーの成分を調べたら、主に糖とタンパク質でできてるらしく、ネズミに普段から与えるにはやや嗜好性が強そうな印象。

※後日、ホームセンターのペットコーナーを見ていて、おそらくフジコンのワイドカップ消臭アミノゼリー50であることがわかった。

筆者が事前にラット用に用意しておいたおやつは、バナナチップスとローストパンプキンシード。どっちも、無添加のものを探して自然食品屋で買ってきたやつだけど、今のところバナナチップスはウケが悪い。

まだ落ち着いてなさそうに見えたので、体重測定は後日行うことにした。成体の体重が300g、チビの体重が60gと見積もって、体重の10%ぶん与えればよいらしいハムスターフードを48g測ってケージに置いた。半分はお皿に入れて、折り紙で作った紙箱と紙風船に3粒ずつ入れて、残りは床材の上に撒いた。すると成体がすぐにお皿の上のペレットを見つけて、隠れ家にすべて運んでいった。でもしばらく見ていると、白黒のチビがそれを持って自分がいる別の隠れ家に運んで行ったので、なんか笑った。

この白黒のチビは、元の家では一緒に貰ってきた他の個体と別のケージにいたからか、他の個体よりマイペースな感じがする。身体が一回り小さくてあんまり活発でもなく、ケージに入れるときに低い位置のハンモックに置いたら、他の個体と違って降りられなくなっているっぽかった。でも食欲は旺盛で、小さい頭でペレットをガジガジしてるし、きゅうりもずるずる引っ張って齧っている。若干喧嘩っ早いというか、他のチビへのじゃれつき方が激しめ。ロリ感があるので、頭の中ではLo (ナボコフの…) と呼び始めている。

残りのチビ2匹は姉妹感があるというか、わりと一緒に動いてるところを見かける。活発でけっこう動き回る。背中ハゲの方が頭が細くて、痩せて見える。こいつらは成体の後ろをついて回ることも多い。

成体はというと、これが本当に上から下までよく動いて、ラットの機動力を見せつけられる。ケージ上段への動線なんて、飼い主が作らなくてもラットが勝手に見つけるんだなと思った。あと、飼い主がケージの周りにいるとめちゃくちゃ見てくる。バーベキューの網を取り付けるために周りでごそごそやっていた時も、リーチの範囲内に腕とか服とかが入ると、前足でバシバシ触ってきた。指を甘噛みされるとちょっと怖い。しかし齧歯目はなんでも齧って確かめる生き物らしいので、刺激しないように見守るしかない。



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